巻物家系図と伝統和紙

昨日、日本橋の和紙専門店に立ち寄りました。お店では100%純粋な伝統和紙を買ってきました。原料は三椏(みつまた)です。
これを、好みのサイズに裁断してもらい、書家の先生にお渡しして書いていただきます。
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価格的には1枚1000円以上しますので、巻物家系図1巻の紙代だけでもかなりの原価になります。
伝統和紙は非常に高価ですが、やはり紙に独特の風合いがあります。
東京の家系図屋さんでは、お客様が注文された巻物家系図の材料にも、こだわりを持っております。

楮と三椏では色合いも繊維の質も違いますが、私は三椏が好きです。
楮は三椏に比較して、やや白い紙になります。三椏は少し黄色がかった色彩になります。

また、三椏で出来た和紙と楮で出来た和紙では、墨の吸い方にも微妙な違いが出てきます。
この差は、和紙にした時の繊維の質によります。
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最近は100%の三椏、楮を原料とする伝統和紙を製作する工房が日本に少なくなりました。
街中で販売している伝統和紙でも、10〜30%程度は混ぜ物は入っているようですが、「東京の家系図屋さん」では100%純粋な和紙を探して使用しております。
こうした品質へのこだわりが、東京の家系図屋さんの存在意義だと思います。

楮や三椏を原料とする和紙の製作は貴重な日本の伝統ですので、巻物家系図同様にいつまでも次の世代へと大切に伝えて欲しいと思います。

*写真は担当者の方の許可を得て撮影しています
(2016年7月15日)

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